DOCTYPEでの文書型宣言が無効です
JIS 5.1 a); WCAG 3.2;
 
 
概要

ソースコードの冒頭にDOCTYPE宣言がないか、あったとしても有効ではありません。

 
 
修正/チェック方法

もし、DOCTYPE宣言がなければ、1つ追加してください。もし、DOCTYPE宣言が有効でないならば、修正してください。

(X)HTMLチェッカー(例えば、http://openlab.ring.gr.jp/k16/htmllint/htmllint.htmlAnother HTML-lintなど)を用いて、DOCTYPE宣言が有効かどうかをチェックしてください。

DOCTYPE宣言では、そのドキュメントで用いられている(X)HTMLのバージョンを明示してください。例えば、HTML 4.01には3つの異なるタイプ(すなわち、3つのDTD)があります。以下に挙げるうち、どれか1つの文書型宣言をドキュメントで示すことが重要です。DTDによってサポートする要素が異なります。
WebページのDOCTYPE宣言を定義するには、そのドキュメントの冒頭にあるhtml要素の直前に、以下のどれか1つを挿入してください。

  <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN"
       "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">
  <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN"
       "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
  <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN"
       "http://www.w3.org/TR/html4/frameset.dtd">
以下のDOCTYPE宣言は、XHMTLのstrictです(そして、Transitional および Frameset のDOCTYPE宣言もあります。詳細は、W3Cの http://www.w3.org/MarkUp/#xhtml1XHTML 1.0 を参照してください)。
  <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN"
    "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">

 
 
修正/チェックのポイント

ウェブコンテンツは、各種のブラウザやOS・支援技術(注)などとの連携によって利用者に提供されます。

広く一般に定められた規格や技術仕様(HTML文法など)に準拠することで、ウェブサイトを有効に利用することができます。

(注)支援技術
障害のある人が、IT機器などを利用できるようにする技術のことです。
音声ブラウザや画面拡大ソフト、キーボードエミュレータやジョイスティックマウスなどがあります。アシスティブテクノロジー(Assistive Technology)とも言います。

  • HTMLやCSSなど、W3C(World Wide Web Consortium)で検討している技術は、W3Cが公式に発表している正しい文法で記述する。 W3Cで廃棄予定または推奨していない技術は使用しない。
  • ブラウザや音声読み上げソフトなどの支援技術との整合性に考慮すること。
    特定のブラウザや音声読み上げソフトの固有の問題で不具合が生じる場合は考慮しなくともよい。
  • HTMLのコーディングにおいて、不要な記述はなるべく避けること。
    例えば、HTMLを修正する過程で文字や画像を囲んでいない<a>(リンク)タグが残ってしまうことがある。このような不要なタグは、コンテンツを表示したり操作するうえで不都合が生じる恐れがあるため削除しておく。

『富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 第2.0版』 © 2004 富士通株式会社

 
 
JIS関連項目

5.1 規格及び仕様
a)
ウェブコンテンツは,関連する技術の規格及び仕様に則り,かつ,それらの文法に従って作成しなければならない。

JIS X 8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』(© 財団法人 日本規格協会)

 
 
解説

(X)HTMLの標準仕様によれば、各(X)HTMLドキュメントには文書型宣言が必要です。(X)HTMLドキュメントは "DOCTYPE" 要素で始まり、ユーザーエージェントがそのドキュメントを処理する際に、ドキュメントがどのバージョンの(X)HTMLでコーディングされているかを示します。

DOCTYPE宣言は、そのドキュメントがコーディングされているコンピュータ言語およびそのバージョンを明示するものです。この情報により、ブラウザはそのドキュメントのアクセシビリティの特徴を正しく解釈することができます。
支援技術はこの宣言によってそのドキュメントをどのように処理するのかを判断するので、この要件はアクセシビリティにとって重要です。

(X)HTMLではないドキュメントを用いるとき(例えば、 Synchronized Multimedia Integration LanguageSMIL、あるいは Scalable Vector GraphicsSVG を用いるとき)には、ブラウザがそのドキュメントを誤って(X)HTMLとして解釈しないように、そのマークアップ言語の適切なDOCTYPE宣言を用いてください。

 
 
JIS X 8341-3について

JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。

  • 閲覧:日本工業標準調査会(JISC)
    http://www.jisc.go.jp/
  • 購入:日本規格協会(JSA Web Store)
    http://www.webstore.jsa.or.jp/