形や位置だけで情報を伝えていませんか? | |
JIS 5.5 b); | |
概要
Webページに、形や位置だけで情報を伝えている箇所があるかもしれません。もし、そのような箇所がある場合には、その形や画面上での位置関係が分からなくても、Webページの内容を理解および操作することができることを確認してください。 |
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修正/チェック方法
Webページに、形や位置だけで情報を伝えている箇所がある場合には、その形や画面上での位置関係が分からなくても、Webページの内容を理解および操作することができるように、あわせてテキスト情報などを提供していることを確認してください。 形や位置だけで情報を伝えているかどうかを確認する際には、以下のような表現がない状態でも、その情報が理解できるかどうかをチェックしてください。
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修正/チェックのポイント
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JIS関連項目
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解説
視覚に障害のあるユーザーは、形や位置だけで伝えられている情報を理解できないことがあります。例えば、「送信する場合には右のボタンを、クリアする場合には左のボタンを選択してください。」あるいは「送信する場合には丸いボタンを、クリアする場合には四角いボタンを選択してください。」とだけしか記述されていないと、音声ブラウザやスクリーンリーダーの音声読み上げを聞いているユーザーは、2つあるボタンのどちらが送信ボタンでどちらがクリアボタンなのかが分からないため、特に各ボタンに明確なラベルがない場合には困惑してしまう恐れがあります。弱視のユーザーのようにWebブラウザの画面を拡大して表示しているときなどは、コンテンツ制作者が意図したレイアウトが崩れていることもあるので、位置だけでボタンの違いを示している場合には、やはり理解できないことがあります。 また、視覚障害の有無に関係なく、CSSでレイアウトしているWebページでは、CSSをオフにしている場合にはその位置関係が崩れてしまうこともあるでしょう。 このように、形や位置だけで情報を伝えることには問題があるのですが、その一方で、認知あるいは記憶に障害のあるユーザーにとっては、その形や位置で伝えられていることが分かりやすく有効である場合もあります。つまり、情報を形や位置で伝えること自体が問題なのではなく、形や位置だけで情報を伝えることが問題になるのです。 情報は形や位置だけではなく、あわせてテキストを併用するなどして伝えるようにしてください。前述の例でいえば、「送信する場合には右の送信ボタンを、クリアする場合には左のクリアボタンを選択してください。」、「送信する場合には丸い送信ボタンを、クリアする場合には四角いクリアボタンを選択してください。」と表記して、それぞれのボタンには「送信」、「クリア」というラベルを明確につけておけば、形や位置の分からないユーザーも問題なく理解することができます。 |
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JIS X 8341-3について
JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。
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