リンクやボタンの見た目は分かりやすく、大きさは十分ですか?
JIS 5.3 g);
 
 
概要

Webページにリンク(a要素あるいはinput要素、button要素)があります。そのリンクが、見た目にもリンクであることが分かりやすく、かつマウスカーソルでクリックするのに十分な大きさであることを確認してください。

 
 
修正/チェック方法

Webページのリンクあるいはボタンが、以下の条件を満たしていることを確認してください。

  • リンクあるいはボタンであることが見た目にも分かりやすい
  • (特にイメージの場合は、)マウスカーソルでクリックしやすい大きさである
 
 
修正/チェックのポイント

写真のような画像や下線のないテキストの場合、高齢者や初心者は、リンクの存在を見落とす場合があります。

  • リンクのあるテキストは、アンダーラインを消去しない。
  • リンクのある画像は、ボタンに見えるようにする(枠をつける、影をつけるなど。表現はサイト内で一貫して用いる)。

また、リンクのある文字や画像が隣接している場合や、それぞれの面積が小さすぎるなどの場合、上肢に障害のある利用者や高齢者は、意図したリンクを選択するのが困難な場合があります。

  • 適度なリンク範囲を確保できるように、文字列全体にリンクを設定するか、大きな画像・文字などを用いる。

『富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 第2.0版』 © 2004 富士通株式会社

 
 
JIS関連項目

5.3 操作及び入力
g)
ハイパリンク及びボタンは,識別しやすく,操作しやすくすることが望ましい。
参考 マウスの細かい操作が難しかったり,小さなボタンが見づらかったりすることがある。
例2. ハイパリンク及びボタンは,操作可能なものであることが分かるような表現にする。
例3. ハイパリンク及びボタンは,操作しやすい大きさにする。

JIS X 8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』(© 財団法人 日本規格協会)

 
 
解説

マウスなどのポインティング・デバイスを使用してマウスカーソルを操作しているユーザーの中には、その細かい操作ができない、あるいは操作しづらいという人もいます。Webページにあるリンクをクリックしようとしたとき、そのリンクが小さすぎると、マウスカーソルをリンクの上にあわせることに余計な時間がかかってしまう恐れがあります。

十分な大きさの目安になる数値の基準があるわけではありませんが、特にそのリンクやボタンがイメージの場合は、天地左右ともに可能なかぎり大きめにしてください。イメージの場合は、ユーザーがそのサイズを大きくすることができないので、あまりに小さいとイメージ上の文字(リンクのラベル)が読みづらいという問題も同時に発生することに注意してください。

また、リンクやボタンをイメージで提供する際には、それがリンクであることが見た目にも分かりやすいデザインにする必要があります。例えば、ただ単に文字を画像にしただけのイメージがリンクだったとしても、その見た目ではユーザーはそれがリンクであることに気づかない恐れがあります。見た目でリンクやボタンであることをより分かりやすくする方法としては、以下のようなデザイン上の工夫が考えられます。

  • 文字の周囲を罫線で囲んで枠をつける
  • 画像にした文字の左端に右向きの三角や矢印などをつける
  • ボタンのように立体的な見た目にする

テキストリンクの場合は、その大きさはユーザーがブラウザの設定で文字サイズを大きくすれば変更することができます。見た目に関しては、特定の文字色を指定せずに下線も残した状態にしておくのが、ユーザーがリンクであることを最も認知しやすいテキストリンクであるとされています。

 
 
JIS X 8341-3について

JIS X 8341-3 の内容は、以下のサイトにて規格番号「X8341-3」で検索して、規格票をご覧ください。

  • 閲覧:日本工業標準調査会(JISC)
    http://www.jisc.go.jp/
  • 購入:日本規格協会(JSA Web Store)
    http://www.webstore.jsa.or.jp/